こんにちは、CODE BLOG編集部です。今回は、あまり語られることのないショップデザインの裏側についた少し紹介してみたいと思います。
ある意味ネタバレ的要素も含んでいますが、こういったことを考えてデザインしてるんだなぁと眺めてもらえたら嬉しいです。
佐賀県大和市に手掛けさせていただいたベーカリーカフェ&レストランBUNGA VILLAGEさんをご紹介させていただきます。佐賀県佐賀市に新築されたこの店舗は、母体であるシャトー文雅さんと並び、周囲の風景にひときわ異彩を放つ存在となっています。
CODE STYLEがデザインに取り組む際、単に流行を取り入れることは避けます。代わりに、トラディショナルなデザインと海外感をミックスさせた独自の空間を作り出すことを目指しました。具体的なインスピレーションの源は、アメリカ・カリフォルニア州のソノマ郡にあるシーランチ。海外を旅しさまざまな建築を見て回った経験と、デザインの引き出しから選び出し、これをBUNGA VILLAGEの外観のベースのデザインとしました。
蛇足ですが、この外観に使われている木材はレッドシダーというもので、もともとシーランチには、住宅に使われるダグラスファーやレッドウッドの製材所があり、これらには地元の製材所を利用しているそう。
レッド(赤い)シダー(スギ)ということで、BUNGA VILLAGEさんの外観のように元々は赤っぽい色をしています。これが年月と共に雨風にもさらされ徐々に褪色していき、現在ではこのように味のある色と雰囲気を醸し出しています。
年月が経つほどに、味と深みを増してくデザイン。これはCODE STYLE設立当初からとても大事にしていることです。サステナブルであることが重要視される今の世の中で、これも大事な要素の1つかもしれません。
ちなみに、レッドシダーに限らすですが、年々木材の価格が高騰してきており、このように大胆に使用することがだんだん難しくなってきていてとても残念です。
店舗内装は、まず高い天井とともに倉庫のような大きな空間をイメージしています。天井には通常、壁の下地材として使われる木毛板を塗装したものを使い、ラフな雰囲気に。一方、壁面には煉瓦のようなブリックタイルを一面に張り、ブルックリンの倉庫のような雰囲気をイメージしています。また、ヘリンボーンに張った板には、「joice on the table」さんのお皿をアートとして装飾してもらいました。天井からはアンティークのファクトリーランプや裸電球をたくさん吊り下げ、ヴィンテージな雰囲気を醸し出しています。
倉庫をリノベーションしたようなヴィンテージ感もありつつ、上品さを感じさせるデザインを心がけています。
外のウェイティングスペースの庇も、テントではなくあえてスチールで造作したりと、ディテールにもこだわっています。
外観デザインからインテリアまで、カジュアルすぎず、シャトーブンガさんの新しいブランドを意識したデザインを追求しました。シーランチはあくまでデザイン要素の1つであり、完成させるべきものはBUNGA VILLAGEさんの個性を引き立たせるお店です。様々なテイストを見せつつも、独自の雰囲気に仕上がっており、お店を訪れるお客様にも、この空間をご好評いただいているとのこと。非常に嬉しく思います。
Instagramのリール動画でもご紹介しています。
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デザインの裏側コラム、いかがでしたでしょうか?ご好評いただけたら、また別のコラムをご紹介したいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
SHOP INFO
ベーカリーカフェ&レストラン
BUNGA VILLAGE
佐賀県佐賀市大和町大字久池井2593−12
営業時間 10:00ー20:00
年中無休(臨時休業有)
https://www.bunga.jp/contents/restaurant/cafe.html
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