1970年代-1980年代にかけて、イギリスを中心に一般的に愛された「パブロック」
ビートルズ以降マス化していく音楽産業に逆行するようにパブロックがイギリスの若者を中心に流行しました。「パブ・ロック」はキャパシティの小さなホール・クラブで少人数に対してライブを行うスタイルなので、親近感を呼び労働者階級に広く認知されるようになりました。
潜在するイギリスの階級制度への不満や社会情勢の不安定さ等が相まって、情熱のはけ口を音楽に見出した若者。そんな彼等がパブ(飲み屋)で繰り広げたパブロックムーブメントこそ、後に社会現象にまでなった「パンクロック」の礎になっていくのです。
パブロックなら「Dr. Feelgood」
パブロックを代表するバンド。シンプルな進行ながら、キレキレのギターサウンド。
1971年に結成された「Dr. Feelgood」のファーストアルバム「Doen By The Jettey」は
冒頭一曲目からウィルコ・ジョンソン(ギター)がカッコよく、ジョン・B・スパークス(ベース)、ビッグ・フィガー(ドラムス)が淡々とビートを作っています。そして低い声で歌うリー・ブリロー(ボーカル)がまたなんともいぶし銀な存在感を放ちます。1976年のサードアルバムとなるライブ盤「STUPIDITY」では全英チャート1位を獲得するほどの人気。
Dr. Feelgoodは、その後メンバーを変えながら、今もオリジナルメンバー不在で続けられているパブロック最強のバンドなのです。
日本ではシーナ&ザ・ロケッツ、ルースターズ等がDr. Feelgoodから影響を与えられ、あのカッコいい音楽を僕らに伝えてくれた先駆者であることは間違いなく、ぜひ皆様にも聞いてもらいたいバンドと言えるでしょう。
Dr. Feelgood – Down By The Jetty [Full Album]
https://www.youtube.com/watch?v=mPTvaBYuilw